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コラム
最新情報更新 2024年度ものづくり補助金・IT導入補助金の変更ポイント
2024年度の経済産業省の予算が2023年11月に閣議決定されました。それに伴い、ぞくぞくと補助金関連の概要が公表され始めています。今回は経済産業省の補助金制度の内、ものづくり補助金とIT導入補助金について最新情報(2023年12月時点)をお届けします。
【今回のポイント】
◎ものづくり補助金は『省力化』がテーマに!
◎ものづくり補助金の新設枠『省力化(オーダーメイド)枠』はSIerと専用設備を開発
◎既存の枠は名称変更で内容も再編
◎投資規模が大きい場合は口頭審査を追加
◎ものづくり補助金の令和5年度補正予算では2回実施予定!
◎産業雇用安定助成金との連携コースが開始!
★ものづくり補助金は『省力化』がテーマに!
ものづくり補助金は平成24年度補正から始まり、10年以上続いている補助制度です。時勢に合わせて申請枠や要件等の変更を行ってきましたが、2024年度はこれまでの「革新的製品・サービスの開発又は生産プロセス等の改善に必要な設備投資等を支援」というテーマから、「革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援」というように、生産プロセス等の「改善」から「省力化」へ変更がされました。
「省力化」とは生産性を向上させるための取組の1つで、機械装置やシステムを導入することで作業負担を減らし、人が行う業務の効率化を図る取り組みのことをいいます。ここで1つ補助金において注意しなければならないのは、減らすのは「無駄な作業」であって「人」ではないということです。
例えば、業務のデジタル化によって業務時間が大幅に短縮できたので人員を整理しようとして従業員を解雇したとします。ものづくり補助金では“付加価値額を年率平均3%以上増加させる”という計画の策定が必要ですが、この付加価値額は(営業利益+人件費+減価償却費)となるため、解雇した分の人件費を削減してしまうこととなり、この目標が達成できないかもしれません。
また、賃上げ要件というものがあり、給与支給総額を年率平均+1.5%増加させなければなりません。そうなると、そもそも計画が要求されている数値を達成できず、要件も未達となる可能性が高くなってしまうため、補助金を受け取ることができず、または既に受け取っていた場合は返還を要求される場合もあります。
「省力化」によって省かれた無駄な時間は、新規商品・サービスの開発や「高付加価値」な業務・サービス等へ費やすことが大切です。
★ものづくり補助金の新設枠『省力化(オーダーメイド)枠とは?!
2024年度のものづくり補助金では上記のような3つの申請枠が予定されています。その中で『省力化(オーダーメイド)枠』は、人手不足の解消のため、複数のAI、ロボット、センサー等のデジタル技術を組み合わせたオーダーメイドの専用設備を導入することを想定しています。
中小企業庁が2023年12月に公表された資料によれば、「熟練技術者が手作業で行っていた組み立て工程に、システムインテグレーター(SIer)と共同で開発したAIや画像判別技術を用いた自動組み立てロボットを導入し、完全自動化を実現。組み立て工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能になった。」のような活用方法が想定されているようです。
システムインテグレーター(SIer)とは、システムインテグレーション(System Integration )の略称のSIに「~する人」の意味の「er」を合わせた言葉で、顧客の業務内容の分析、問題の抽出などのコンサルティングから、システムの企画・立案、プログラムの開発、ハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、完成したシステムの保守・管理までを総合的にシステム開発のすべての工程を請け負う事業者のことを指します。
【対象事業】
人手不足の解消に向けて、デジタル技術※1等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)※2の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援※3
※1 デジタル技術とはAI、ロボット、センサー等をいう。
※2 ロボット単体の導入ではなく、外部のシステムインテグレータ(Sier)との連携などによりロボットシステム等を構築したものをいう。
※3基本要件に加えた追加要件あり(詳細は追って公表)
補助上限額:750~8000万円※従業員数により異なる
補助率:2/3※要件により異なる
★ものづくり補助金の通常枠・グリーン枠は『製品・サービス高付加価値化枠』へ
2024年度のものづくり補助金では『製品・サービス高付加価値化枠』も新設される予定です。この申請枠はさらに①通常類型と②成長分野進出類型(DX・GX)の2つの類型に分けられています。これらは、申請枠の名称こそ変更されていますが、内容としては、通常類型はこれまで実施されていた通常枠、成長分野進出類型(DX・GX)はデジタル枠・グリーン枠を合わせて再編されたものとなっているようです。
「成長分野進出」とあることから、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)分野の新たな事業若しくは新たな製品・サービス開発である場合に補助対象となります。
【事業内容】
革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等を支援
① 通常類型
要件:製品・サービスの高付加価値化
補助上限額:750~1250万円※従業員数により異なる
補助率:1/2※要件により異なる
② 成長分野進出類型(DX・GX)
要件:DXやGXに資するもの
補助上限額:1000~2500万円※従業員数により異なる
補助率:2/3※要件により異なる
★ものづくり補助金の「グローバル枠」とは?!
ものづくり補助金の3つ目の新設枠は『グローバル枠』です。2023年度の第16回まで公募されていた「グローバル市場開拓枠」の名称を変更し再編された枠で、海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する申請枠となっています。
16回公募まで行われていた「グローバル市場開拓枠」はもともとものづくり補助金とは別で行われていた『JAPANブランド育成支援事業』という制度と、ものづくり補助金で過去に公募されていた『グローバル展開型』という申請類型を併せて、新たな申請枠として設けられたものでした。今回、『グローバル枠』とさらにシンプルな名称に変更され、市場開拓が名称や内容から削除されていることから、対象範囲が少し狭くなってしまうかもしれません。
『グローバル枠』の前身のグローバル市場開拓枠は、15次公募の結果では申請数220件のうち採択74件で採択率33.63%とかなり狭き門となっていました。しかし、全枠・類型共通の機械装置・システム構築費や外注費に加えて、海外旅費や通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費も利用可能な申請枠のため、輸出やインバウンド等の海外事業の展開を検討する際は申請を考えてみてはいかがでしょう。
【事業内容】
海外事業※1を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援※2
※1海外事業とは、海外直接投資、輸出、インバウンド、海外企業との共同事業をいう。
※2基本要件に加えた追加要件あり(詳細は追って公表)
補助上限額:3000万円
補助率:1/2※要件により異なる
★ものづくり補助金 その他の大きな変更点と実施予定
ここまで申請枠や類型の変更点を説明してきましたが、その他にも審査方法に変更が加えられそうです。
その1つが「口頭審査」の追加です。中小企業庁が公表した資料によれば、「補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者においては、交付候補者決定前にオンラインによる口頭審査を実施」する旨の記載があります。口頭審査の内容は「事業申請にかかる意思決定の背景や事業実施に際しての事前マーケティングの調査等」とされており、計画書に記載のない内容についても質問を行う可能性もあるようです。
自身で計画を策定しているならば答えられるであろう質問を行うことで事業の実効性を図る目的であると想定できますし、交付候補者決定前とありますので、この口頭審査が採択にも影響すると思われます。
公募の実施予定に関しては「令和5年度補正予算に基づく公募は2回程度実施予定」とされています。また、いずれの公募回でも2024年12月10日までが補助事業実施期間となるため、予定されている公募回は遅くとも6月ごろまでに公募を終了するものと予想されます。
★厚生労働省の産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)との連携
ものづくり補助金の次回公募である17回公募からは、厚生労働省の管轄で実施されている制度である『産業雇用安定助成金』にものづくり補助金の17回公募以降の交付決定事業者に向けたコースが新設される見込みです。その名も「産業連携人材確保等支援コース」です。
助成対象の要件は様々ありますが、その一つに「令和5年11月29日以降に中小企業庁の実施するものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の事業計画書の申請を行い、当該ものづくり補助金の採択および交付決定をうけていること」というものがあります。ただし、その中でも対象は第17次公募要領に基づく「製品・サービス高付加価値化枠」に限られており、事業計画に記載する「実施体制」中に人材確保に関する事項を記載する必要があります。つまり、予め助成金の利用を視野に入れて補助金を申請しなければならないということです。
また、この助成金を受給するためには採択された上に次の要件を満たす者を雇用する必要があります。
【助成金の要件と助成額】
「ものづくり補助金」の交付決定を受けた事業に関する業務に就く者であって、次の1と2に該当する者
⒈次のaかbのいずれかに該当する者
a. 専門的な知識や技術が必要となる企画・立案、指導(教育訓練等)の業務に従事する者
b. 部下を指揮および監督する業務に従事する者で、係長相当職以上の者
⒉ 1年間に350万円以上の賃金※2が支払われる者
※2時間外手当及び休日手当を除いた、毎月決まって支払われる基本給および諸手当に限ります。また、助成金の支給については、支払われた賃金が175万円以上の支給対象期に限ります。
2023年度は事業再構築補助金と助成金を組み合わせた制度が実施されていましたが、ものづくり補助金へ移行したようです。要件を満たせるようであれば、助成金も併せて積極的に活用を検討してみてはいかがでしょうか。
★IT導入補助金
IT導入補助金は平成28年度補正から実施され、来年度は7年目になります。こちらもものづくり補助金同様にその時勢に合わせて申請枠や要件などを変更してきました。2024年度のIT導入補助金は「デジタル化基盤導入枠」が削除され、「インボイス枠」が新設されます。補助額などに大きな変更はありませんが、インボイスに対応したソフトの中からECの機能が削除されています。
また、IT導入補助金は中小企業以下が対象でしたが、インボイス枠の電子取引類型では中小企業を超える大企業等も補助対象となるようで、インボイス制度に対応した受発注ソフトが補助対象です。適用範囲の拡大となりますので、これまで企業規模で対象外とされていた企業にも活用が見込まれます。
SATO行政書士法人では補助金に関するご相談や申請のサポートを行っております。スムーズな申請や活用のための提案などを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
補助金申請サポートの内容はこちら↓
https://sgs.sato-group.com/service/subsidy/
お問い合わせはこちら↓
https://sgs.sato-group.com/contact/
【今回のポイント】
◎ものづくり補助金は『省力化』がテーマに!
◎ものづくり補助金の新設枠『省力化(オーダーメイド)枠』はSIerと専用設備を開発
◎既存の枠は名称変更で内容も再編
◎投資規模が大きい場合は口頭審査を追加
◎ものづくり補助金の令和5年度補正予算では2回実施予定!
◎産業雇用安定助成金との連携コースが開始!
★ものづくり補助金は『省力化』がテーマに!
ものづくり補助金は平成24年度補正から始まり、10年以上続いている補助制度です。時勢に合わせて申請枠や要件等の変更を行ってきましたが、2024年度はこれまでの「革新的製品・サービスの開発又は生産プロセス等の改善に必要な設備投資等を支援」というテーマから、「革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援」というように、生産プロセス等の「改善」から「省力化」へ変更がされました。
「省力化」とは生産性を向上させるための取組の1つで、機械装置やシステムを導入することで作業負担を減らし、人が行う業務の効率化を図る取り組みのことをいいます。ここで1つ補助金において注意しなければならないのは、減らすのは「無駄な作業」であって「人」ではないということです。
例えば、業務のデジタル化によって業務時間が大幅に短縮できたので人員を整理しようとして従業員を解雇したとします。ものづくり補助金では“付加価値額を年率平均3%以上増加させる”という計画の策定が必要ですが、この付加価値額は(営業利益+人件費+減価償却費)となるため、解雇した分の人件費を削減してしまうこととなり、この目標が達成できないかもしれません。
また、賃上げ要件というものがあり、給与支給総額を年率平均+1.5%増加させなければなりません。そうなると、そもそも計画が要求されている数値を達成できず、要件も未達となる可能性が高くなってしまうため、補助金を受け取ることができず、または既に受け取っていた場合は返還を要求される場合もあります。
「省力化」によって省かれた無駄な時間は、新規商品・サービスの開発や「高付加価値」な業務・サービス等へ費やすことが大切です。
★ものづくり補助金の新設枠『省力化(オーダーメイド)枠とは?!
2024年度のものづくり補助金では上記のような3つの申請枠が予定されています。その中で『省力化(オーダーメイド)枠』は、人手不足の解消のため、複数のAI、ロボット、センサー等のデジタル技術を組み合わせたオーダーメイドの専用設備を導入することを想定しています。
中小企業庁が2023年12月に公表された資料によれば、「熟練技術者が手作業で行っていた組み立て工程に、システムインテグレーター(SIer)と共同で開発したAIや画像判別技術を用いた自動組み立てロボットを導入し、完全自動化を実現。組み立て工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能になった。」のような活用方法が想定されているようです。
システムインテグレーター(SIer)とは、システムインテグレーション(System Integration )の略称のSIに「~する人」の意味の「er」を合わせた言葉で、顧客の業務内容の分析、問題の抽出などのコンサルティングから、システムの企画・立案、プログラムの開発、ハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、完成したシステムの保守・管理までを総合的にシステム開発のすべての工程を請け負う事業者のことを指します。
【対象事業】
人手不足の解消に向けて、デジタル技術※1等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)※2の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援※3
※1 デジタル技術とはAI、ロボット、センサー等をいう。
※2 ロボット単体の導入ではなく、外部のシステムインテグレータ(Sier)との連携などによりロボットシステム等を構築したものをいう。
※3基本要件に加えた追加要件あり(詳細は追って公表)
補助上限額:750~8000万円※従業員数により異なる
補助率:2/3※要件により異なる
★ものづくり補助金の通常枠・グリーン枠は『製品・サービス高付加価値化枠』へ
2024年度のものづくり補助金では『製品・サービス高付加価値化枠』も新設される予定です。この申請枠はさらに①通常類型と②成長分野進出類型(DX・GX)の2つの類型に分けられています。これらは、申請枠の名称こそ変更されていますが、内容としては、通常類型はこれまで実施されていた通常枠、成長分野進出類型(DX・GX)はデジタル枠・グリーン枠を合わせて再編されたものとなっているようです。
「成長分野進出」とあることから、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)分野の新たな事業若しくは新たな製品・サービス開発である場合に補助対象となります。
【事業内容】
革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等を支援
① 通常類型
要件:製品・サービスの高付加価値化
補助上限額:750~1250万円※従業員数により異なる
補助率:1/2※要件により異なる
② 成長分野進出類型(DX・GX)
要件:DXやGXに資するもの
補助上限額:1000~2500万円※従業員数により異なる
補助率:2/3※要件により異なる
★ものづくり補助金の「グローバル枠」とは?!
ものづくり補助金の3つ目の新設枠は『グローバル枠』です。2023年度の第16回まで公募されていた「グローバル市場開拓枠」の名称を変更し再編された枠で、海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する申請枠となっています。
16回公募まで行われていた「グローバル市場開拓枠」はもともとものづくり補助金とは別で行われていた『JAPANブランド育成支援事業』という制度と、ものづくり補助金で過去に公募されていた『グローバル展開型』という申請類型を併せて、新たな申請枠として設けられたものでした。今回、『グローバル枠』とさらにシンプルな名称に変更され、市場開拓が名称や内容から削除されていることから、対象範囲が少し狭くなってしまうかもしれません。
『グローバル枠』の前身のグローバル市場開拓枠は、15次公募の結果では申請数220件のうち採択74件で採択率33.63%とかなり狭き門となっていました。しかし、全枠・類型共通の機械装置・システム構築費や外注費に加えて、海外旅費や通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費も利用可能な申請枠のため、輸出やインバウンド等の海外事業の展開を検討する際は申請を考えてみてはいかがでしょう。
【事業内容】
海外事業※1を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援※2
※1海外事業とは、海外直接投資、輸出、インバウンド、海外企業との共同事業をいう。
※2基本要件に加えた追加要件あり(詳細は追って公表)
補助上限額:3000万円
補助率:1/2※要件により異なる
★ものづくり補助金 その他の大きな変更点と実施予定
ここまで申請枠や類型の変更点を説明してきましたが、その他にも審査方法に変更が加えられそうです。
その1つが「口頭審査」の追加です。中小企業庁が公表した資料によれば、「補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者においては、交付候補者決定前にオンラインによる口頭審査を実施」する旨の記載があります。口頭審査の内容は「事業申請にかかる意思決定の背景や事業実施に際しての事前マーケティングの調査等」とされており、計画書に記載のない内容についても質問を行う可能性もあるようです。
自身で計画を策定しているならば答えられるであろう質問を行うことで事業の実効性を図る目的であると想定できますし、交付候補者決定前とありますので、この口頭審査が採択にも影響すると思われます。
公募の実施予定に関しては「令和5年度補正予算に基づく公募は2回程度実施予定」とされています。また、いずれの公募回でも2024年12月10日までが補助事業実施期間となるため、予定されている公募回は遅くとも6月ごろまでに公募を終了するものと予想されます。
★厚生労働省の産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)との連携
ものづくり補助金の次回公募である17回公募からは、厚生労働省の管轄で実施されている制度である『産業雇用安定助成金』にものづくり補助金の17回公募以降の交付決定事業者に向けたコースが新設される見込みです。その名も「産業連携人材確保等支援コース」です。
助成対象の要件は様々ありますが、その一つに「令和5年11月29日以降に中小企業庁の実施するものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の事業計画書の申請を行い、当該ものづくり補助金の採択および交付決定をうけていること」というものがあります。ただし、その中でも対象は第17次公募要領に基づく「製品・サービス高付加価値化枠」に限られており、事業計画に記載する「実施体制」中に人材確保に関する事項を記載する必要があります。つまり、予め助成金の利用を視野に入れて補助金を申請しなければならないということです。
また、この助成金を受給するためには採択された上に次の要件を満たす者を雇用する必要があります。
【助成金の要件と助成額】
「ものづくり補助金」の交付決定を受けた事業に関する業務に就く者であって、次の1と2に該当する者
⒈次のaかbのいずれかに該当する者
a. 専門的な知識や技術が必要となる企画・立案、指導(教育訓練等)の業務に従事する者
b. 部下を指揮および監督する業務に従事する者で、係長相当職以上の者
⒉ 1年間に350万円以上の賃金※2が支払われる者
※2時間外手当及び休日手当を除いた、毎月決まって支払われる基本給および諸手当に限ります。また、助成金の支給については、支払われた賃金が175万円以上の支給対象期に限ります。
2023年度は事業再構築補助金と助成金を組み合わせた制度が実施されていましたが、ものづくり補助金へ移行したようです。要件を満たせるようであれば、助成金も併せて積極的に活用を検討してみてはいかがでしょうか。
★IT導入補助金
IT導入補助金は平成28年度補正から実施され、来年度は7年目になります。こちらもものづくり補助金同様にその時勢に合わせて申請枠や要件などを変更してきました。2024年度のIT導入補助金は「デジタル化基盤導入枠」が削除され、「インボイス枠」が新設されます。補助額などに大きな変更はありませんが、インボイスに対応したソフトの中からECの機能が削除されています。
また、IT導入補助金は中小企業以下が対象でしたが、インボイス枠の電子取引類型では中小企業を超える大企業等も補助対象となるようで、インボイス制度に対応した受発注ソフトが補助対象です。適用範囲の拡大となりますので、これまで企業規模で対象外とされていた企業にも活用が見込まれます。
SATO行政書士法人では補助金に関するご相談や申請のサポートを行っております。スムーズな申請や活用のための提案などを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
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