更新日: 2026年10月21日 | 監修: SATO行政書士法人
💡 30秒でわかる!この記事の結論(3つのポイント)
- 2026年12月25日施行:こども性暴力防止法(日本版DBS)の施行により、学校・認可保育所等の「義務対象」だけでなく、学習塾・スポーツクラブ・放課後児童クラブ等の民間事業者が国の「認定事業者」として制度に参加可能になります。
- 体制整備が認定の必須要件:認定取得には、単なる書類提出にとどまらず、「児童対象性暴力等対処規程」「情報管理規程」の策定、相談窓口の設置、研修計画、機微な犯歴情報の厳格な管理体制が求められます。
- 行政書士×社労士のワンストップ支援:SATO行政書士法人は、全国対応で認定要件の判定から電子申請(こまもろうシステム)、規程類作成を代行。就業規則改定など労務面もグループ社労士と連携し強力にバックアップします。
学習塾、スポーツクラブ、ダンススクール、放課後児童クラブ、認可外保育施設など、こどもに関わる事業者の皆さまへ。
2026年12月25日、「こども性暴力防止法」が施行されます。学校や認可保育所などに性暴力防止の取組を義務付けるとともに、一定の民間事業者が国の認定を受けて制度に参加できる仕組みが始まります。
認定申請には、書類の準備だけでなく、性暴力防止や情報管理の体制整備が必要です。まずは、自社が対象となるか、何を準備する必要があるかを確認しましょう。
⚠️ こどもに関わる事業者の皆さまへ:施行に向けた早期準備が必要です
「犯歴の確認」だけでなく、「平時の予防・相談体制」と「情報管理」の整備が不可欠です。
こども性暴力防止法(日本版DBS)は、2026年12月25日より本格施行されます。認定申請にあたっては、国の専用システム(こまもろうシステム)の利用準備(GビズIDプライム取得など)に加え、「児童対象性暴力等対処規程」「情報管理規程」の策定、相談窓口の設置、就業規則の改定など、多岐にわたる組織体制の構築が求められます。準備不足は認定審査の遅延や、施行後の法令違反・情報漏えい事故(刑事罰の対象)につながるリスクがあります。
1.こども性暴力防止法とは
こどもへの性暴力を防ぐため、対象事業者に対し、従事者の特定性犯罪前科の確認や、相談体制の整備、研修、被害が疑われる場合の対応などを求める法律です。「日本版DBS」と呼ばれることもあります(正式名称:学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律/令和6年法律第69号)。
前科の確認だけで安全を確保する制度ではありません。日常の予防から早期発見、被害発生時の対応まで、組織として取り組むことが求められます。
2.自社は義務対象?それとも任意の認定対象?
制度上、事業者は大きく次の二つに分かれます。
| 区分 | 主な事業・施設の例 | 制度上の位置付け・特徴 |
|---|---|---|
| 義務対象 (学校設置者等) |
学校(幼稚園、小・中・高・特別支援学校等)、認可保育所、認定こども園、児童養護施設、児童相談所、指定障害児通所支援事業(児童発達支援・放課後等デイサービス等)、家庭的保育事業等 | 法律で定める措置の実施が完全義務。 未実施の場合は勧告・公表や改善命令等の対象となります。施行後3年以内に全現職者の犯罪事実確認が必要です。 |
| 任意の認定対象 (民間教育保育等事業者) |
学習塾、スポーツクラブ、スイミングスクール、ダンススクール、各種教室、放課後児童クラブ(学童保育)、認可外保育施設、病児保育事業、一時預かり事業など | 国の認定を受けることで制度に参加。 認定を受けると、義務対象事業者と同様に「犯罪事実確認」の照会システムを利用可能となり、認定マークの表示が認められます。 |
学習塾やスポーツクラブなどは、名称だけで対象になるわけではありません。指導の継続性、対面での指導の有無、指導場所、指導者数などの要件に照らして確認する必要があります。
🔍 「民間教育事業」の認定対象となる4つの主な要件
- ① 修業期間要件:6か月以上の期間中に2回以上、同じこどもが参加できること
- ② 対面要件:こどもと対面で接すること(※録画配信のみなど直接対面のない形態は除く)
- ③ 場所要件:こどもの自宅以外(自社教室、オフィス、体育館、スタジオ等)で教えることがあること
- ④ 人数要件:こどもに何かを教える従事者が3人以上であること
※芸能事務所や民間の習い事教室、こども食堂なども上記要件を満たせば認定の対象となり得ます。
💡 現場従事者の判定基準:3要件(支配性・継続性・閉鎖性)
どの従事者が犯罪事実確認や研修の対象となるかは、「①支配性(優越的な立場)」、「②継続性(一定の計画に基づく継続的な接触)」、「③閉鎖性(密室・送迎バス内など第三者の目が届きにくい環境)」の3要件をすべて満たすかで判断します。教員・保育士・講師は一律対象ですが、事務員や送迎バス運転手、ボランティア等も業務実態に応じて「安全側に立って」対象に含めることが国のガイドラインで求められています。
3.認定を受けるメリット
性暴力防止の取組を保護者に伝えられる
認定事業者は、所定のルールに従って、ホームページやパンフレット、募集案内、看板、求人広告などに「認定事業者マーク(こまもろうマーク)」を表示できます。また、認定情報はこども家庭庁の公式ウェブサイトで公表されます。
安心・安全な教育・保育環境が整っていることを、保護者や利用者に客観的かつ分かりやすく示すことができ、施設・教室の社会的信頼の向上に大きく直結します。
法律に基づく犯罪事実確認を行える
認定を受けることで、国の専用システム(こまもろうシステム)を通じて、対象従事者の特定性犯罪前科(拘禁刑執行後20年以内、罰金刑執行後10年以内など)を確認する公的な仕組みを利用できます。
ただし、確認できる犯罪や期間には法律上の範囲があり、すべての犯罪歴や不適切な行為が分かるものではありません。認定も、事故や被害が起こらないことを保証するものではありません。
組織として対応する体制を整えられる
認定に向けて、相談窓口、報告・対応ルール、研修、情報管理などを整理することで、担当者任せにせず、組織として性暴力防止に取り組む体制づくりにつながります。
万が一のトラブル発生時にも、あらかじめ定めたマニュアルに沿って初動対応(こどもの保護・一時的な接触回避措置・証拠保全)を迅速に行えるため、事業者としての重大な風評被害や法的リスクを最小限に防ぐことができます。
4.認定を受けない場合の留意点
任意の認定対象事業者は、認定を受けないこと自体を理由に罰則を受けるわけではありません。
一方、認定を受けなければ、認定事業者として本制度の犯罪事実確認を行うことや、認定事業者マークを表示することはできません。
また、認定を受けていない事業者を含め、教育・保育等を提供するすべての事業者には、こどもへの性暴力の防止に努め、被害があった場合に適切に保護する責務があります。「認定は任意だから、対策も不要」という制度ではありません。
認定取得の判断に当たっては、必要な費用や運用負担に加え、保護者への説明や、自社の安全管理方針も踏まえて検討することが大切です。
委託先・派遣先としての重大なビジネスリスク
学校や自治体、大手教育施設から委託を受けて講師・インストラクターを派遣している事業者の場合、委託元(義務対象事業者)から「認定取得」または「同等の安全管理体制の整備」を取引条件として求められるケースが増加しています。非認定のままでいると、受託契約の継続や新規入札において不利になる可能性があります。
5.申請前に準備しておきたいこと
認定後も継続して運用できるよう、次の事項を整理しておく必要があります。
- 対象となる事業・事業所・従事者の確認:自社の事業種別(1事業者・複数事業の場合は事業ごとに申請)と、3要件(支配性・継続性・閉鎖性)に基づく対象従事者の洗い出し。
- 性暴力や不適切な行為を防ぐためのルール策定:国のひな型に準拠した「児童対象性暴力等対処規程」の作成。「不適切な行為(私的な連絡先交換、二人きりの密室利用、私物スマホでの撮影等)」の範囲を事業実態に合わせて定義。
- こどもや保護者が相談しやすい体制:事業所内相談窓口の設置と担当者の選任、外部公的相談窓口(#8891、24時間子供SOSダイヤル等)を記載した案内資料の作成。
- 被害が疑われる場合の報告・対応手順:初動対応チームの編成、一時的な接触回避措置、警察・行政・専門家への通報連携ルールの策定。
- 従事者への研修計画:国の標準動画・教材や演習資料を活用した、業務従事前研修の計画策定と受講記録の管理。
- 犯罪事実確認記録等の情報管理体制:厳格な「情報管理規程」の作成。閲覧者を必要最小限(人事責任者等)に限定し、漏えい時の国への報告体制(3〜5日以内の速報、30日以内の確報)の整備。
- 就業規則・採用プロセスの改定:採用応募書類・誓約書への犯歴確認条項の追加、内定取消事由・懲戒規定の改定(労務トラブル防止)。
認定後には、犯罪事実確認や各種措置の実施など、継続的な対応も求められます。申請準備と併せて、誰が何を担当するかを決めておくことが重要です。
6.SATO行政書士による認定申請サポート
SATO行政書士では、事業内容や運営状況を伺い、認定取得に向けた準備から申請手続までを支援します。
- ① 対象要件の確認:自社の事業が認定対象に該当するかを整理し、対象となる事業所・従事者の範囲を的確に判定します。
- ② 申請準備の支援:必要書類や準備事項の洗い出し、GビズIDプライムのアカウント取得からシステム事前登録までスムーズにナビゲートします。
- ③ 規程・資料の整備支援:申請に必須となる「児童対象性暴力等対処規程」や「情報管理規程」、報告・対応ルール、保護者向け周知資料の作成を実務に合わせて支援します。
- ④ 認定申請の支援:こども家庭庁の専用システム上での申請書作成、電子申請の代理・代行、審査機関からの補正指示への対応まで一貫してサポートします。
- ⑤ 認定後の手続相談:事業概要の変更届出や規程改定届、毎年の定期報告など、運用開始後の各種手続きについても継続してご相談いただけます。
こども性暴力防止法の導入には、服務規律の強化や採用誓約書の整備、配置転換・内定取消し・懲戒処分など、労働法制(労働契約法15条・16条等)に直結する労務管理が不可欠です。SATO行政書士法人は、グループ内の社会保険労務士法人と緊密に連携しているため、「許認可・認定申請(行政書士)」と「就業規則改定・労務対策(社労士)」をワンストップで完全サポートいたします。
法律の概要、ガイドライン(GL)、各種規程ひな型、従事者向け研修動画・解説資料、よくある質問などが網羅的に公開されている国の公式ポータルサイトです。
認定取得に向けたご相談は、お早めに
「自社が認定対象になるか知りたい」
「必要な書類や社内ルールを整理したい」
「複数の教室・施設について、まとめて相談したい」
このようなお悩みがございましたら、SATO行政書士へご相談ください。事業の実態に合わせて、必要な準備と手続をご案内します。
7.よくある質問 (FAQ)
ただし、受託事業者が自ら国の「認定事業者」となっていれば、受託事業者側で所属スタッフの犯罪事実確認を行うことが可能です。受託事業者側が認定を取得しておくことで、委託元へのアピールと業務円滑化につながります。
この記事の監修者
SATO行政書士法人
SATO行政書士法人は、グループ全体で従業員数約1,300名、クライアント数7,300社以上を誇る国内最大級の士業グループ「SATO INTERNATIONAL GROUP」の一員です。札幌本社と東京オフィスの2大拠点から全国の案件に迅速対応し、社会保険労務士法人など各種専門家と連携した圧倒的なスケールメリットを有しています。
こども家庭庁が管轄する「こども性暴力防止法(日本版DBS)」に関する民間教育保育等事業者の認定申請や各種規程整備、情報管理体制の構築に精通。就業規則改定や雇用管理プロセスなど労務面も含め、学習塾、スポーツクラブ、放課後児童クラブ、保育事業者様の安心・適法な事業運営を全力でサポートします。
担当窓口:鳥山 剛史
グループ従業員数約1,300名以上、全国7,300社以上のクライアントを支援する国内最大規模の士業グループ。社会保険労務士や行政書士等の専門家が連携し、企業のコンプライアンス体制構築をワンストップで支援します。
\ こども性暴力防止法の認定申請・体制整備はプロにお任せください /
自社が対象になるかの判定から、規程類の作成、社労士と連携した就業規則整備までワンストップで代行します。
担当窓口:鳥山 剛史
📞 03-6831-5577 【全国対応】
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本法では、①安全確保措置(服務規律策定、環境整備、日常観察・定期アンケート、相談体制、従事者研修、被害疑い時の調査・保護)、②犯罪事実確認(雇入れ・配置転換時の犯歴照会、5年ごとの再確認)、③防止措置(性暴力を行うおそれがある場合の配置転換・業務除外等)、④情報管理措置(極めて機微な犯歴情報の目的外利用・第三者提供の禁止、漏えい防止)の4つの柱が定められています。組織全体でこれらを実効的に運用する体制づくりが求められます。